【退職金3500万でも老後が不安!?】 ライフプラン3つのポイント
ご主人が自衛隊員だから、給料は安定しているし、老後は安心!本当にそうでしょうか?
たとえ国家公務員とはいえ、お金を見える化し、貯めるときにしっかり貯め、使うときにしっかり使える計画を立てておく必要があります。
今回は、ご主人が「自衛隊員」の場合ライフプランニングするうえで気を付けなければならないポイントをお伝えしていこうと思います。
自衛隊員のライフスタイル流れ
現役生活から定年退職
左から自衛官の現役生活、中ほどは定年退官して再就職での生活、右側は65歳以降の年金生活を表しています。
現役生活から定年退職まで左側の現役生活では、任期制隊員から非任期制隊員となり、結婚して二人子どもをもち、40歳くらいでマイホームも購入しています。
- 自衛隊の共済組合の金利は1.23%
- 利率の高いネットバンクで0.25%
メガバンクで0.01%の民間の定期預金に比べるとかなり有利です。ここも上手に使っていきたいところです。
退官時は、それまでの貯金額にプラスして、「退職金」と「若年給付金」が支払われます。
普通の自衛官は、この時期が最高の貯蓄額になると思われます。資産残高も最高値です!
再就職から年金受給まで
真ん中は定年退官して再就職での生活を表しています。自分の必要とする給与がもらえる再就職先で仕事ができて、しかも65歳まで働かせてもらえるようならバッチリです。
残念ながらほとんどの人は、退職時の給与金額の半分~3分の1になってしまいます…。
ここで考えておく必要があるのは、預貯金を切り崩す生活になる場合もあるということです。
また、この期間にお子さんが大学生なら4年間で500万円以上は支出することになるでしょう。
そうなると贅沢ばかりはできません。
ここまでで大事なのは、お金を貯めるタイミングは現役時代だけだということ。
お子さまの教育費はもちろん、ご自身夫婦の老後のお金もしっかり貯めていかなければなりません。
ではどうすればいいのか?
対策
自衛隊の共済組合の話で金利についてふれましたが、仮に月5万円を、積み立てていったら。
- 民間(0.01%)⇒18,030,000円
- 共済(1.23%)⇒21,760,000円
- 〇〇(5%) ⇒41,610,000円
結構違いますね。
5%の○○ですが、これは積み立てNISAや、iDeCoだと思ってください。
5%と仮定したとしてもこの違いです。お金は寝かせているか、働かせるかで大きな差がでてきます。
老後は自助努力で生活費を確保しておかなければなりません。年金に頼ってばかりいられないからこそ、賢い貯め方を知る必要があります。
退職金について
退職金は2,000万円くらい(入隊期間や階級で違います)が一回で支払われます。
若年給付金について
また、若年給付金は、退職が早い自衛官に対して民間企業の退職に見合うように2回分けて支払いがあり,
- 1回目 350万円
- 2回目 800万円
が支払われます。【こちらも入隊期間や階級で違う】ただし、若年給付金は再就職先の給与が良すぎる場合、減額、または全額支払いがない場合がある為、注意が必要です。退職金や給付金があるからと安心しないでください。
自衛隊員は一般企業にお勤めの方より、退職される年齢が3年~5年(55歳~57歳退官)ほど早いです。
一般企業に勤めの方ですと、通常この年齢の時に一番年収が高くなります。
最も年収が高い時期の3年~5年となると年収800万の方と比べると2,400万~4,000万の差が出てきてしまいます。
再就職後の年収がいいとよいのですが、ほとんどが現役時代の半分から三分の一に減少してしまうため、この穴を退職の時期に埋めようと思っても簡単ではないのです。
対策
やはりここでも、早い段階から、賢く貯める方法を知っておく必要がありそうです。
ただ、やみくもに貯めればいいというわけでもありません。
ライフプランニングをすることでお金を見える化し、ご自身の将来のためにいくら必要になるのか?
どのタイミングでどれくらいの金額が必要になるのか?を知ったうえでその金額を貯めるにはどうしたらいいか?を考えることが大切です。
自衛隊団体保険について
団体生命保険とは、企業・組織等の団体代表者が保険契約者となり、その団体に所属する人を一括して被保険者とする生命保険です。
自衛隊にも同様に団体生命保険があります。それが「防衛省団体生命保険」です。
防衛そして災害時、真っ先に駆け付ける自衛隊員・ご家族にとって、手厚い保証があれば安心して業務を行うことができますよね。
しかし、危険な任務と隣り合わせの自衛隊の方々ですが、いかなる場合においても生命保険の保険金がおりるかといえば、そうとも限りません。
自衛隊の生命保険のルールや、退職後の生命保険の制度など、自衛隊にまつわる生命保険についてお話していきたいと思います。
自衛隊団体保険の注意点
防衛省の団体生命保険とは、自衛隊員とその家族のみが加入できる掛け捨て型の商品です。
保険内容は次の通りです。(2018年4月からの保険内容)
保険金 | 保険金額(死亡保障) | 内容 |
自衛官本人型 | 病気:最高3,210万円 ケガ:最高4,210万円 | 6口~50口まで任意の口数に加入可能 |
配偶者型 | 病気:最高868万円 ケガ:最高1,218万円 | 6口~14口までの間で加入可能 |
こども型 | 病気:最高369万円 ケガ:最高396万円 | 一律3口で加入 |
しかし、いかなる場合でも死亡または高度障害状態になれば保険金が受け取れるというわけではありません。戦争などで亡くなった場合は保険金が支払われない可能性も…
通常の保険と同様、保険契約者、被保険者または受取人が故意または重大な過失による死亡または高度障害の場合、保険金が下りません。
しかし、自衛隊員にとって大変不安なのが、戦争が起きた場合と地震、噴火、津波が起きた場合に保険金が下りるかどうかですよね。
戦争ともなれば敵勢力との交戦、大規模災害が起きたら災害出動しなければならない状況となります。
自衛隊の団体生命保険の免責事由では次のような記載があります。
- 保険金または高度障害保険金の免責:戦争その他の変乱(内戦等)による死亡・高度障害
- 災害保険金・障害給付金の免責:地震、噴火、津波、戦争その他の変乱による死亡・高度障害
このように原則として有事の際に死亡や高度障害になった時、保険金は下りないです。
しかし、東日本大震災の時に犠牲になった隊員へ保険金が下りています。
その理由は、免責事由に記載されている「ただし書き」に該当したからです。
ただし書きの内容は、「その発生数(死亡または高度障害)の増加が保険の計算基礎に及ぼす影響が少ない」と認められる場合となっています。
このただし書きに該当したなら、保険金を満額または減額して支払うことになっています。
対策
安くてお得な団体保険を使わない手はありません。しかし万全ではないことを知ったうえで、民間の生命保険と組み合わせることも大切です。
まとめ
自衛隊員のライフスタイル流れ
退官のタイミングとお子さまの大学進学が重なる可能性があって贅沢はできないかも…
定年が一般企業にお勤めの方より早く、再就職したとしても年収が激減する可能性が高い…
⇒計画的にお金を貯めましょう。
お金を寝かせておくだけでなく、お金に働いてもらい、増える仕組みを知る!!
退職金について
退職金や若年給付金が段階的に受け取れ、老後は安泰…?退職金や若年給付金よりも多くを一般企業にお勤めの方は稼いでいます…
⇒ライフプランニングでお金を見える化!
うちはいくら足らないの?いくら貯めていけば足りるの?を明確に!
自衛隊団体保険について
安くてお得な団体保険!でもそれだけで大丈夫?
⇒民間の保険と団体保険うまく使って、保証を万全に!
ライフプランニングはもちろん、お金の知識だってお伝えします!知っていると知らないとでは大きな差があります。
今だから、今こそ自分の家庭のお金について真剣に考えてみませんか?