建築業は家族の未来を守れるか?将来の家庭のライフプランについてのお話
建築業といっても幅広く、建築工事・土木工事・左官工事・鉄筋工事・舗装工事・とび職・屋根工事・電気工事・内装工事・配管工事・塗装工事など本当に多種多様です。
今回は、その中でもご主人がとび工のお仕事をされている。というご家庭のライフプランについてお話させていただきます。
(1)福利厚生について
この業種については、近年雇用整備が進められており、手厚い待遇や福利厚生を準備する会社も存在します。
以前は給料が低かったり、福利厚生が手薄であったりする会社も多数でしたが、
若い人材を集めるべく、待遇の改善に積極的な企業が増えている傾向にあります。
とはいえ、ほぼ中小零細企業と考えていいのかもしれません。そのため、親方(個人事業主)の集まり形態をとっていると国民年金であったり国民健康保険であったりします。
また退職金もないことが多いです。今回は雇用形態が個人事業主の場合でご紹介していきます。
ここまでで大事なのは、お金を貯めるタイミングは現役時代だけだということ。
お子さまの教育費はもちろん、ご自身夫婦の老後のお金もしっかり貯めていかなければなりません。
ではどうすればいいのか?
健康保険はどうなっているのか?
日本の医療制度
- サラリーマンが加入する健康保険
- 公務員が加入する共済組合
- 自営業者が中心の国民健康保険(市町村国保・組合国保)
というものもあります。
建設国保と市町村国保の違いとは?
建設国民健康保険(参考) | 国民健康保険(岐阜市) |
医療分:417,600円/年 | 医療分:527,700円/年 |
支援分:94,800円/年 | 支援分:149,500円/年 |
介護分:52,800円/年 | 介護分:113,700円/年 |
年間保険料:565,200円 | 年間保険料:790,900円/年 |
※あくまで参考値であり、年齢や家族状況により異なります。
※建設国保は市町村国保にはない「傷病手当金…4,500円/日」「出産手当金…4,500円/日」などもついています。
※保障内容にも少し違いがあります。
※組合により異なる場合がありますので確認が必要です。
前年度の所得額にもよりますが、せっかく建設業として従事されているのであれば、建設国保へ加入するメリットはありそうです。
家計の見直しを考えている方はここを、検討してみてもいいかもしれません。
ただ、建設国保は加入条件がありますので、ご確認ください。ご参考になれば幸いです。
年金は?
ライフプランをするうえで、国民年金であることも重要なポイントになってきます。満額支払っていたとしても、
老後年金として受け取れる額はおおよそ6.5万円/月これでは到底、老後に生活はしていけません。
ではどうすればいいのか?
職種を問わず、老後生活に対する不安の根っこにあるのは、将来の「お金」に対する心配が圧倒的に多いんです。
気づいたときがはじめ時。 少しずつでもいいので、今から収入の一部を貯金・投資に回していきましょう!
いくら稼いだとしても、 その分使っていたら老後資金は一向に貯まりません!
仮に平均年収しか稼げなくても、収入の一部をコツコツ積み立てていけば必要な資金は十分に確保できます。
若いうちは苦労するかもしれませんが、たまには贅沢を楽しみつつ、収入に見合った暮らしを心がけましょう。
そうすればお金を貯めつつ、充実した日々を送りながら老後に備えることは可能です。
どうやって貯めればいいの?
自衛隊員向けのライフプランの記事でお話したように、ただ貯めるだけでは、たまっても増えはしません。
しかも、一般的なサラリーマンよりも退職金や年金の分まで、たくさん備えておかなければなりません。
だからといって、毎月の貯蓄額を倍にするのは、なかなか難しいことです。金利について考えてみたいと思います。
100万円を200万にするために費やす時間…
0.01%(仮に銀行とします)7,200年かかってしまいます!貯め方を知るだけで、こんなに違いがでてきます。
同じお金を貯めるにも少しお金を知っているだけで大きな差が出ることもあります。少しでも効率的に貯めていきましょう。
(2)定年退職について
職業別ライフプランニングのポイントをいくつかご紹介していますが、いずれも定年退職について触れているので、とび工についても定年退職について触れておきたいと思います。
鳶職人は何歳まで働けるの?
とび職のお仕事は若い人たちでもキツいと感じるほどの重労働です。
年齢を重ねるごとに体力や運動神経が衰えていくため、実際のところ何歳まで働けるのか不安に思いますよね。
まず前提として、とび職を含めた建築業界に何歳までしか働けないという年齢制限はありません。
自分次第で何歳まででも働くことが可能です。
事実、60歳をすぎても一人親方として働く作業員の方をみかけることがあります。
「体に限界がくるまで働く」という方が多いのではないでしょうか?
しかしその一方で、20代~40代で早期に退職(転職)する人もいるので、本当に人それぞれだといえます。
自分が何歳まで働けるかと考えるより、「何歳まで働きたいか」「何歳まで働く必要があるか」を考えていきましょう。
ここでもいえることは、まだ20代だから、まだ30代だからではなく今から先を考えておく必要もありそうですね。
(3)まとめ
個人事業主だとすると
福利厚生などが整っておらず、年金も少ない、退職金もない…という状況になってしまいます。
せっかく建設業をしているなら、老後困らないためには、意識的にお金を貯めるようにしていきましょう!
お金を賢く貯める必要もあります。
定年はあるようでない親方になって従業員を雇うようになれば、長く働くこともできるが、
体力などの限界もくるため、今からライフプランを立ていつまで働かなければならないのか。そのためにはどうしたらいいのか。
などの将来の仕事についてもしっかり考えていかなければなりません。
どんな形を目指すにしても
まずはライフプランを立てることが、家族の未来を守る第一歩になりそうですね。