【主婦向けに解説】国民年金と厚生年金何が違うの?
国民年金(基礎年金)と厚生年金ってどんな違いがあるかご存じですか?
扶養に入っていると自分の年金状況ってどうなっているのかイマイチわかりにくかったりしますよね。
主婦目線でわかりやすいように、払い込む金額や受給額の違いをわかりやすくまとめました。
記事の後半には、年金を少しでも増やす方法についても触れています。
是非最後までご覧ください!
比較してわかる!年金の基礎知識まとめ
20歳以上の全国民が加入しているのが「国民年金(基礎年金)」です。
「厚生年金」はその国民年金に上乗せされて、会社員や公務員が受けられる年金のことです。
【国民年金】
20歳以上60歳未満の国民全員が加入している制度です。
自営業者、会社員、公務員、専業主婦、学生などの有無に関係なく、すべての人に加入する義務があり、「基礎年金」とも呼ばれています。
保険料は一律ですが、収入のない配偶者の保険料も支払う必要があります。
【厚生年金】
会社員や公務員などの従業員が原則全員加入している制度ですが、残念ながら自営業者や専業主婦などは加入できません。
国民年金に上乗せして加入する年金制度になるため、国民年金に入らず厚生年金のみ入っているということはあり得ません。
保険料は収入に応じて異なってきます。
国民年金とは違い、収入のない配偶者の保険料は支払い不要となります!
納める額や受け取る額の違いは?基準やルールについて解説
【納める保険料の違い】
2022年度の「国民年金」は月額16,590円です。
原則として20歳から60歳までの人が全員加入する「国民年金」は、物価や賃金の変動などの社会情勢や被保険者の加入状況などに応じて、年度ごとい保険料や受給額が変化します。その年度の保険料は全員一律で毎年4月に改定となります。
一方の「厚生年金」は加入者本人の収入に応じて保険料が異なりますので、標準報酬月額30万円の場合54,900円(会社との折半後27,450円)となります。
厚生年金の保険料について確認したい場合はこちらを参考にしてみてください。
厚生年金保険料額表|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
【受け取る額の違い】
平均受給額を比較してみましょう。
「国民年金」が55,946円。
「厚生年金」は144,268円。
厚生年金が国民年金の約2.6倍となっており、厚生年金として9万弱が上乗せされる形になります。
厚生年金の受け取り月額別に受給権利のある人の人数から違いを詳しく見ていきましょう。
厚生労働省年金局による平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 (mhlw.go.jp)
平均年金月額は全体で144,268円です。
男性が164,770円。
女性が103,159円。
国民年金の受給額別に受け取る権利のある人数は以下の通りです。
国民年金の平均月額は全体で55,946円です。
男性が58,866円。
女性が53,699円。
比較すると国民年金の受給額には男女差はさほど見られません。
国民年金をもらう自営業者や専業主婦は、年金の受給額が非常に少ないことがお分かりいただけたかと思います。
働きながら扶養に入っている場合の納付・受給はどうなるの?
もちろん扶養に入っている主婦の方も受給は可能です。
会社員や公務員の配偶者に扶養されている主婦・主夫の方は、国民年金の第3号被保険者となり保険料の納付は不要です。
配偶者の退職や離婚、自身の年収が130万をこえる場合は注意が必要です。
国民年金の第1号被保険者として、または国民年金の第2号被保険者として保険料を納めなければなりません。
実際にいくらもらえるかは保険料を支払った期間によって異なり、以下の計算式によって求められます。
(計算式) 781,000円×保険料納付月数÷480
(※480は年金加入可能月数の40年×12ヶ月)
これが原則として65歳になっときから受給できます。
主婦の場合年金受給額を増やすにはどうしたらいいの?
まずは「付加年金」を利用してみましょう。
付加年金は上乗せ額は少ないが、月々の保険料の負担も少なくモトがとりやすい年金です。
「付加年金」とは、国民年金の保険料と一緒に「付加保険料」を納付すると老齢基礎年金をもらい始めるときに一緒にもらうことができる加算年金のことです。
1ヶ月400円の保険料を納めると、「保険料を納めた×200円」の年金が受け取ることができます。
保険料と年金額は定額で国民年金の保険料のように保険料の引き上げがありません。
年金額が物価や賃金の上昇に合わせて上昇することもありません。
(具体例)
国民年金の加入と同時に付加保険料を納め始めて、40年間納め続けた場合
400円×12ヶ月×40年=192,000円です。
付加年金として受け取る1年間の年金は
200円×12ヶ月×40年=96,000円。
1ヶ月あたり8,000円年金額が上乗せされます。
2年間で受け取る付加年金は
96,000円×2年=192,000円
2年を超えて付加年金を受け取ればモトが取れます。
※ただし、国民年金基金と同時に加入することができないので、どちらかを選択して加入しなければならないので注意が必要です。付加保険料を納めるには、市区役所・町村役場の国民年金担当窓口又は年金事務所にお問合せください。
【まとめ】しくみとルールを理解すれば主婦でも年金を増やす事が可能!
- 支払月額の違い:「国民年金」が16,590円で「厚生年金(平均)」は27,450円
- 受取月額の違い:「国民年金」が55,946円で「厚生年金」は144,268円
- 扶養に入っている場合は払込保険料はナシで65,141円受け取れる
- 主婦の年金を増やすためにするべきことの第一歩としてお得な「付加年金」を使いましょう!
国民基礎年金しか加入していないから…と悲観的にならず、賢く増やす方法を考えて少しでも豊かな老後を送りましょう!